株式会社アタックス・ビジネス・コンサルティング 代表取締役社長
中小企業診断士 MBA
略歴
- 1970年
- 愛知県名古屋市生まれ
- 1993年
- 静岡県立大学情報学部卒業
- 1995年
- 株式会社アタックス入社
- 2006年
- 株式会社アタックス・ビジネス・コンサルティング 取締役 就任
- 2012年
- 南山大学大学院 ビジネス研究科ビジネス専攻卒業
- 2017年
- アタックスグループ パートナー
株式会社アタックス 取締役
株式会社アタックス・ビジネス・コンサルティング 代表取締役社長 就任
業務歴
- 経営管理制度・管理会計制度構築支援
- 事業再生支援
- 財務・事業デューデリジェンス業務
- M&Aサポート
- 株式公開支援、月次決算支援、経営顧問 ほか
著書・寄稿等
- 事業再構築のM&A実務(共著)/中央経済社 2012年4月
- 経営キャッシュフロー計算書の作り方(共著)/かんき出版 2000年5月
講演歴
- 「エクセルを使った資金繰表の作成と資金運営のポイント」 / SMBCコンサルティング
- 「資金繰り表の作成実務」 / 愛知県経営者協会
- 「エクセルを活用する資金繰り講座」 / 名古屋商工会議所
- 「パソコンを使ったキャッシュフロー計算書のつくりかた」 / 一宮商工会議所 ほか多数
インタビュー
池ヶ谷さんのキャリアヒストリーをお聞かせください。
大学卒業後に、会計・基幹業務システムを開発しているSI会社に就職しました。
そのSI会社でSE時代に培った論理的思考とシステムを利用した業績の視える化を強みにして、今のアタックスに転職したのです。
当時、中小企業にとってシステム化・情報化は弱みの部分でもあり、特に会計・財務分野では遅れていたこともあり、パソコンを利用した中小企業の業務効率化の分野で強みを発揮できました。
そして、若い頃からたくさんのお客様と出会い、ビジネスモデルや収益構造、セグメント別会計などの業績管理手法を体験できたことが強みで、今は管理会計の視点からの収益構造改革が強みになっています。
得意分野はこれまでノウハウをベースに事業再生や収益構造改革、M&AにおけるPMI推進等となります。
お客様からどのようなや悩み、相談が多いのでしょうか?
日本の経済成長も停滞しており、お客様自体の売上が減少局面にある中で、どう利益を創出すればよいのかの相談が多いです。
特に、東日本大震災や新型コロナウィルスの影響により業績の立て直しが急務となっているお客様からの相談が多いですね。
池ヶ谷さんの仕事をする上での大切にしていることはどのようなことでしょうか
やはり一番最初に浮かぶのがクライアントファーストという言葉です。
それが私が大切にしていることです。
今までの成功事例をお聞きしたいと思います。
まず最初にお客様が抱えていた悩みと御社に依頼する前の状態、御社が入った後の状態をお話しいただけますか?
はい。仮にA社とします。
売上が減少する中で、なかなか利益を出すことができず、銀行からも改善が求められ、色々なアドバイスを受けているが、何から手をつけていいかわからない状態でした。
弊社がご支援する前は、経理業務が会計事務所任せで試算表は2か月遅れ、損益も全体でしかわからず毎年在庫の棚卸で大きく利益が変わってしまうというアバウトな状態。
さらに、あまり会計情報を経営に活用せず、受注状況や生産状況で経営判断を行ってきたのです。
売上が成長していた頃は問題がありませんでしたが、ここ数年売上げが減少傾向にあり、コスト削減に取り組んでいるものの、効果もあまりでておらず利益が低迷していた状態でした。
当社とご契約後、まずはセグメント別会計を導入するため経理業務の自計化を導入し、得意先別や製品別の付加価値を把握するとともに、工場別にかかる固定費を明確にしました。
続いて、工場別の固定費と獲得付加価値から各工場が利益を創出するための必要付加価値、必要生産量を算出し、その必要生産量をベースに毎日の稼働率の視える化を行いました。
また同時に、稼働率100%を残業なしで生産するためにはという視点で工場のアクションプランを協議・設定しました。
その後に、全工場で利益が創出できるための必要付加価値を算出して営業部に共有し、営業部として売上高よりも付加価値額を重視する体制に変更しました。
得意先や製品によって付加価値率も大きく異なっていたため、付加価値率の高い製品の販売戦略を協議・設定し、同時に付加価値率を高めるため原料相場を売価に反映させるための取組みも実施しました。
最後に営業部毎の獲得付加価値も日次で視える化をしました。
その結果、現在では、工場も稼働率を高める、安定操業をするためのアクションプランを自発的に考え実行するようになったのです。
また、営業部も付加価値重視の営業活動となりボリューム重視から利益重視の活動に転換し、原材相場に敏感になり、販売価格への反映もタイムリーにできるようになりました。
これらの施策により1か所の工場から撤退することなったものの、付加価値率は5%上昇、工場稼働率も集約効果もあって100%を超える水準で推移しており、利益率は大幅に上昇したのです。
最後に一言お願いします。
外部専門家としてではなく、One Team Our Familyとして貢献したいです!