略歴
- 1995年
- 同志社大学文学部卒業
- 1995年
- 前職大手鉄道会社勤務 関連会社を統括する経営企画に従事
- 2003年
- 株式会社アタックス・ビジネス・コンサルティング 入社
- 2008年
- レゾン・キャピタル・パートナーズ株式会社へ出向 再生ファンド運営に従事
- 2009年
- 株式会社アタックス・ビジネス・コンサルティング 復帰
- 2019年
- 株式会社アタックス・ビジネス・コンサルティング 執行役員 就任
講演歴
- 経営キャッシュフローの実務
インタビュー
鷲見さんのキャリアヒストリーをお聞かせください。
前職は、コンサルティングと全く関係ない業種で鉄道会社でした。
入社後に専門性の高いアタックスの業務に慣れることに苦労しましたが、お客様からの叱咤激励を受けながら乗り越えてきました。
現在、私の携わる業務の大半は「企業再生」です。企業再生はお客様にとって窮地に立つ局面であり、コンサルタントとして重責を負います。
お客様との関係性においては、単純な仕事上の関わりだけでなく、お客様(社長・従業員)の人生、そのご家族の期待を背負うことになるため、より濃いものが求められます。
仕事をしていく中で、お客様から「激励(ありがとう)」を受けることは当然ありますが、「叱咤」を受けることもあります。
我々コンサルタントは、お客様からの「叱咤」を真摯に受け止め、成果に結びつけていくことが重要であり、私自身もその積み重ねをもって今があります。
そう言った良い事も悪い事も言い合える関係を築くことが、コンサルタントとしてのキャリア形成に大きく関わります。
現在の仕事でお客様からどのような悩み・相談が多いのでしょうか?
企業再生の悩み・相談の大半は、「資金問題」です。
しかし、単純に資金問題とするのでなく、「なぜ資金問題が起こったのか?」といった原因にスポットを当てることを重視します。原因が解らないと対策が的外れになりますからね。
原因が特定できたら、次にその原因に関わるヒトと接します。最終的にヒトがどう判断し行動するかで、次の展開が変わります。
なんだかんだ言ってお客様からのご相談の多くは、労使間であれ、取引先や銀行であれ、最終的には「ヒト」との関わりの問題に帰着すると考えています。
鷲見さんの仕事をする上での大切にしていることはどのようなことでしょうか
どんな業務であっても、最終的に「ヒト」の問題に帰着するので、お客様の価値観を重視します。
お客様には、知識・論理を重視する方もいれば、感情を重視する方もいます。また同じタイプでも、その方の歴史(生い立ち)が違うので、十人十色です。
お客様との良い関係性を築くことは、コンサルタントとして成果を出す上で、非常に重要です。仕事だけを粛々と進めることを求める方があれば、仕事以外の楽しい会食を求める方もいます。
いずれにしても、お客様が「何を求めているのか?」をしっかり見極めることが、私が仕事をする上で大切にしていることです。
今までのベストプラクティスを教えてください。
10年来のお客様となっているA社のお話をします。
初めてお会いした時のA社は、本業・附帯事業ともに赤字状態で、法的整理も視野に入れていたほど悩まれていました。
その時のA社からの要望はただ一つ「何とかしてくれ!」というもので、その要望は漠然としつつも、切実な悩みでした。
アタックス関与後は、まずA社の事実、つまり数字を分解し、A社の問題点がどこか?何故そうなったのか?キーマンは誰か?を掴みました。
その上でキーマンと接し、その問題点を共有しながら解決策を一緒に考え抜いていったのです。
その途中で、取引先の方や、親族や知人の方とも接することもありました。A社の歴史が長いことから関係先が広かったのですが、その関係者の方々から信頼を受けたことで、お客様からの信頼を確たるものにしました。
A社の事業計画においては成長プランだけでなく、付帯事業の撤退プランも織り込みました。
その撤退プランについては、関係者から反対意見が出ましたが、地道に説明し実行するプロセスを踏むことで、少しずつ関係者の理解を得てきました。
結果的にA社は様々な困難を乗り越え、今となっては資金問題をほぼ解消しました。
しかし、これで経営課題がなくなることはありません。常に新たに生じた問題に対して、一緒に考え、行動することが我々コンサルタントの存在意義です。
また、A社経営陣と従業員間は基本的に良好ですが、意見の相違は日常的に起こっています。
経営陣の考え方に偏ることなく、客観的な視点で双方の間を取り持ちながら解決策を共に見出すコンサルタントとしての活動は、今も続いています。
お客様との関係性を長期的に維持することが、コンサルタントとしてのベストプラクティスであり、仕事としての喜びと考えています。
最後に(お客様に一言)
私自身もそうですが、自分のことは意外と俯瞰して見ることができないもので、第三者だからこそ見えることが多々あります。
コンサルタントは、専門的な知識/経験を培った視点で、お客様に今まで見ていなかった事、見えていても気づかなかった事をご提示し、お客様と共に解決策を導き出すことを役割とします。
必ずお役に立つ意思をもって、全案件に取り組んでいます。