今年度の新卒者確保は今が正念場といったところでしょうか。
私は日々お客様から経営課題をお聞きしますが、今年は人材に関する話題がとても多くなったと実感しています。
様々な業界でモノの需給がタイトになり始めた一方で、団塊世代の大量退職などもあり生産年齢人口はすでに減少局面に転じています。
今年の主要企業の採用計画に対する内定者の比率は過去10年で最低との調査もあり、特に小売や飲食、建設業界の苦戦が目立っているようです。
今年の労働市場の需給ひっ迫はおそらく来年度の採用にも大きな影響を与えることでしょう。
このような状況の中、各社の採用への取り組みが毎日報道されています。
出張面接会、
働きながら大学で学びたい人の学費ローン負担、
1日で採用を決める「ファスト就職」、
2年目社員がダンスを披露する内定式や船上での内定者懇親会など。
各社は応募者や内定者の確保に、創意工夫を凝らしているようです。
「人が集まらない」「定着してくれない」
と嘆いているだけでは済まない状況になりつつあります。
優れた事業があってもそれを推進し、変革し、成長させていく人材がいなければ経営は成り立っていきません。
日本経済はこの25年、縮小均衡を模索してきました。
しかし、長期にわたって淀みのない経営を行うために、会社にとって「成長」は欠かせないものなのです。
その根本はやはり人材にあると言えるでしょう。
先日お会いした社長は、今年の会社説明会すべてに出席し、講演や学生との対話、最終面接の陣頭に立たれたそうです。
「中小企業では採用の創意工夫と言っても、できることは限られる。自らが発信し、学生と本音で語り合いたい。」
「若い人材を当社に迎えそして育っていただく環境を作ることこそ、この5年間、経営者としての私の最大の仕事だよ。」
そう、その社長はおっしゃいました。
人材の採用や育成は、この先5年10年の会社の盛衰を左右するテーマであることは間違いないでしょう。
アタックスでは、人材育成のための環境整備と持続的成長の仕組みづくりのご支援をしています。
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筆者紹介
- 株式会社アタックス・ビジネス・コンサルティング 取締役 廣瀬 明
- 1968年生まれ。企業再生、財務・事業デューデリジェンス業務、M&A、株式公開のサポート等に従事。中堅中小企業への豊富な支援業務を通じて培った知識と経験を活かし、現在大阪事務所のプロジェクトマネージャーとして活躍中。
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