「話したいけど、とっさに言葉が出てこない・・・」
あなたはこのような経験はありませんか?
言いたいことがスラスラと言葉にできれば、コミュニケーション能力も確実にアップするでしょう。
では、そうなるためにはどうしたらよいのでしょうか。
その解決法は、思ったことや考えたことを言葉にするということです。
言葉にすることには様々な効果があります。
言葉にすると学びが深まる
あなたは、学校の先生やセミナー講師が「授業やセミナーを行うと、自分自身がとても勉強になる」と言っているのを聞いたことがあると思います。
自分が人に教えているのに、それが自分の勉強になるというのは、一見不思議な感じがします。
しかし、私は過去にこうした経験を何度もしています。
そして、この言葉の背景にあるのは、『言葉にすることの効果』だと思っています。
私はセミナーで講師をしながら、自分の話を聞いています。
そして、自分の口から出た言葉に「あっ、そういうことか!」と自ら気付くことがあるのです。
どうしてこういうことがあるのか、私なりに考えてみました。
私はセミナーで話す内容について、四六時中、潜在意識の中で考え続けています。
その潜在意識で考えていることが、セミナーで話しているうちに言葉となって表れることがあります。
その時、「あっ! 自分はそういうことを考えていたのか!」「これにはこういう意味があったのか!」と気付くのです。
祈りは言葉にすることに意味がある
ところで、皆さんは苦しいことや悲しいことに直面した時、神様や仏様にお祈りしたことがあるでしょう。
私も大きな問題や悩みを抱えていて、その問題を解決したい、その悩みから抜け出したい、と思った時は神様にお祈りします。
その際、具体的に言葉にしてつぶやきます。
その結果、大概の問題や悩みは思った通りに解決できてきたように感じています。
しかし、実際に神様が存在して私を助けてくれたのだとは思っていません。
人は『祈る』時に必ず自分の願望を言葉にします。
この『言葉にする』ことが『祈る』効果の源泉だと思っているのです。
祈る時、神様に向けて言葉をつぶやきますが、その際、その言葉を自分に言い聞かせているということにもなります。
毎日祈れば、その願いが毎日言葉となって自分の頭に残ります。
そうすると、その言葉が自分の顕在意識や潜在意識に働きかけ、願いの実現につながる言動を自然にしていくのだと思うのです。
例えば「話し方が上手くなりますように」という祈りを毎日言葉にするとします。
その言葉が顕在意識や潜在意識に働きかけて、話し方上達に関する情報を気に留めるようになります。
「そうか、次の話をする時に少し間をあけるといいのか」
「『老若男女』よりも『老いも若きも、男も女も』の方が言いやすいな」 など。
それらの気付きや学びを実際に試してみることで、徐々に話し方は上達していきます。
毎日言葉にして祈っていますので、気付きや学びの実践も継続しやすいでしょう。
このように、言葉にすることで自然とその実現につながるように考えたり行動したりするようになります。
言葉が自らの意識に働きかけて願いを実現させていくのです。
考えや気持ちを言葉にしよう
「あがり症で上手く話せない」「そもそも話しが得意ではない」という人は世の中にたくさんいます。
その原因の一つに、普段から考えていることや見聞きしたことを言葉にしていない、ということがあります。
口に出さなくてもよいので、自分の頭の中で考えていることや見聞きしたことをできるだけ言葉にするとよいでしょう。
例えば、テレビでドラマを見ている時、「どうしてこの人は相手の問い掛けに答えなかったのだろう」「自分もこれと同じような気持ちになったことがあるなぁ」 など。
常に頭の中で自分に話しかけるように言葉にしてみるのです。
それを習慣にすれば、「話しが苦手で、言葉がすぐに出てこない」ということも段々解消されていきます。
自分の話し方に自信が持てれば、あがり症も改善されていきます!
話し方を学びましょう!
言葉というのは、私たちが普段考えているよりも遙かに大きな影響力があるものです。
日本話し方センターのベーシックコースや2日間集中コースでは、2分間のスピーチの作成、練習を繰り返して行うことで、気持ちや考えを伝わる言葉にしていくトレーニングを行っています。
特にベーシックコースでは、3ヶ月の間、話し方やスピーチについて定期的に考える機会ができます。確実に話す力、言葉にする力を身につけていただけます。
また企業研修のご相談も個別に応じています。
ぜひ話し方を学んで人生を豊かなものにしましょう!
筆者紹介
- 株式会社日本話し方センター 代表取締役社長 中小企業診断士 横田 章剛
- 1983年 神戸大学卒。メガバンクで、国内・海外の勘定系システムの開発、ガバナンス業務、銀行決算・銀行税務の取り纏めなどに従事。2007年 アタックスに入社し、グループ全体の経営企画、総務、経理、法務等の間接部門を統括。2016年、日本話し方センターの代表取締役社長に就任。研修等で話し方の指導に従事。