「話が分かりにくい」その原因とは?~シンプルな秘訣で話し上手に!

人材育成

日本話し方センターは、3ヶ月で話し方全般について学んでいただくベーシックコースを毎月開催しています。

このコースには、
「上司から何が言いたいのか分からない、と言われる」
「話がまとまらず、ダラダラ話してしまう」
など、相手に伝わる話し方ができるようになりたい、という方も多く受講されています。

3ヶ月間、熱心にトレーニングを積まれた方から、
「今の話、わかりやすかったよ、と言ってもらった!」
という、うれしい報告をたくさんいただいています。

そこで今回は、相手に伝わる話し方のポイントの中から1つご紹介します。

それは、一文を短くする、ということです。

ベーシックコースでも、2日間集中セミナーでも、受講者が最初に作成したスピーチ原稿には、共通した特徴があります。
それは、一文が長い、ということです。

例えば、こんな感じです。

「お客様から電話があり、若手社員が応対していたのですが困っているようなので、私が代わったところ、『あなたのところのサービスは最低だ!一体どんな社員教育をしているんだ!』というクレームの電話でした。」

接続詞でつないで、なかなか文章を切らない。
「。」がなかなか出てこない文章です。

上の例のような長い文章を話されると、聞き手は頭の中のメモリが一杯になってしまい、話を咀嚼して理解することができません。

また、この例では、お客様から電話があった
→若手社員が出た
→対応に困っている
→私に代わった
→お客様からクレームを受けた
というように、次々と変わる場面を同じ一文で話しています。

こうした話し方では、聞き手は場面が変わっていることについていくことができず、話が途中でわからなくなってしまいます。

わかりやすい話をするためには、一文を短くすることが必要です。
具体的には、一文の中に、読点(、)が1つ入るくらいにします。

上の例の一文を短くすると、こんな感じになります。

「お客様から電話がありました。
 若手社員がその電話に出ました。
 しばらく応対していましたが、困っている様子です。
 私が代わるよ、と合図を送って電話を代わりました。
 すると、
『あなたのところのサービスは最低だ!
 一体どんな社員教育をしているんだ!』
 というクレームの電話だったのです。」

文章を短くすると、聞き手は、頭の中のメモリにしっかりと一文を記憶し、それを理解してからメモリをクリアすることができます。

また、一文を区切るときに、自然に文と文の間に「間」ができます。

聞き手は、この「間」があると、その前に話された短い文章を咀嚼する余裕が与えられ、しっかりと話の内容を理解しながら聴くことができます。

場面が変わるところも文章ごとに分けられていますので、聞き手はしっかりとその変化についていくことができます。

ベーシックコース、2日間集中セミナーのどちらも、受講者は最後の成果発表スピーチで、一文が短い話をされます。
同じ内容でも、そのポイントを押さえるだけでとても分かり易い話に様変わりします。

一文を短くすることを習慣にするには、継続的に努力することが必要です。

しかし、身につければ、間違いなく話は分かり易くなりますし、ご自身も話しやすくなるはずです。

相手に話が伝わりにくい、と感じている方は、ぜひ一文を短くしてみてください。

日本話し方センターでは、相手に伝わる話し方のポイントをお伝えし、それらを、実習を通して身につけていただくベーシックコース、及び、短期間で集中的に学べる2日間集中セミナーを開催しています。どちらも話し方を通して人間関係をよくすることを目的としています。

話し方の基本は、一生使えるスキルです。是非とも新年度の社員教育としてご活用ください!

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筆者紹介

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株式会社日本話し方センター 代表取締役社長 中小企業診断士 
横田 章剛
1983年 神戸大学卒。メガバンクで、国内・海外の勘定系システムの開発、ガバナンス業務、銀行決算・銀行税務の取り纏めなどに従事。2007年 アタックスに入社し、グループ全体の経営企画、総務、経理、法務等の間接部門を統括。2016年、日本話し方センターの代表取締役社長に就任。研修等で話し方の指導に従事。

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