コロナ禍が完全におさまりきらない中で、2022年も終わろうとしています。
皆さんにとって、この1年はどんな年だったでしょうか?
未来人材ビジョンとは?
今年の5月に経済産業省から提案された「未来人材ビジョン」を読まれた方も多いかと思います。
これは、「未来を支える人材を育成・確保するための大きな方向性と、今後取り組むべき具体策を示すもの」として、経済産業省が中心となって公表したものです。
このレポートにある印象的なファクトを並べてみますと、
- 日本の生産年齢人口は、2020年の7400万人から2050年には5300万人へ30%弱減少
- 日本の高度人材を誘致・維持する魅力度ランキングは、世界で25位。
- 日本企業の従業員エンゲージメントは、世界全体でみて最低水準。
(世界平均20%、米国/カナダ34%、中国17%、日本5%)
などです。
今後、社員に求められるスキル
その中で特に気になったのは、今後、脱炭素化、デジタル化が進むと必要とされる人材のスキルも大きく変わるという点です。
「現在は『注意深さ・ミスがないこと』、『責任感・まじめさ』が重視されるが、 将来は『問題発見力』、『的確な予測』、『革新性』が一層求められる。」と明記されています。
これは、忠実に言われたことを実行するという人材では、企業を支えていくことはできないということです。
一方、このレポートによると、日本の社員は現在の勤務先で働き続けたいと考える人は少ないが、「転職や起業」の意向を持つ人も少ないと報告されています。
簡単に言えば、今の仕事・職場は面白くないが、転職や起業する勇気もない社員が多いとも読めてしまいます。
このような社員が集まってしまうと、会社の生産性は上がるはずもありません。
前述の通り、将来、社員に求められる能力も異なってきます。
未来を見据えた人材教育
会社は、経済環境の変革に対応できるよう、組織と人材の活性化に取り組む必要があります。
今、会社にとって本当に必要な人材は何かを棚卸し、人材が育つように、積極的に教育に資金を投入していくことです。
会社が環境適用できるよう、いろいろな能力を持った社員を会社に招くことも必要です。
そのためには、異なる価値観をお互いに認め合っていく風土も大切でしょう。
これがいわゆるダイバーシティ&インクルージョン(Diversity & Inclusion/略してD&I)です。
アタックスでは、人材開発の支援もしております。
必要な人材の要件定義を一緒に考え、その会社に必要な育成プログラムを提案させていただきます。
1年間、アタックスグループが総力をあげて配信するアタックスネットにお付き合いいただきまして誠にありがとうございました。
来年もみなさんに喜ばれる有益な情報を発信していきたいと思います。
来たる2023年が皆様にとりまして、 素晴らしい年になることを祈念致しまして、本年最後のご挨拶とさせていただきます!
筆者紹介
- アタックスグループ 代表パートナー
- 株式会社アタックス・ビジネス・コンサルティング 代表取締役会長
- 公認会計士・税理士 林 公一
- 1987年 横浜市立大学卒。KPMG NewYork、KPMG Corporate Finance株式会社を経て、アタックスに参画。KPMG勤務時代には、年間20社程度の日系米国子会社の監査を担当、また、数多くの事業評価、株式公開業務、M&A業務に携わる。現在は、過去の経験を活かしながら、中堅中小企業のよき相談相手として、事業承継や後継者・幹部社員育成のサポートに注力。
- 林公一の詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。