『引き合い対応思考』から『引き合い創出思考』へ!~営業目標未達あるある

営業

2023年5月、コロナウィルスの属性が5類に分類された前後から、仕事環境の制限も大きく改善され、3年越しに通常業務が可能になりました。

私の専門である営業についても、制限が解除されたことによって、顧客面談などの交流の機会が規制前の状況に戻っています。

ただ、規制が解除されても、コロナ以前のような成果がなかなか出せず、業績が改善していない営業組織が沢山あるようです。

業種業態によって、個別の事情を抱えているケースもありますが、コロナの規制が解除されても継続して苦戦を強いられている営業組織は、ある共通した問題を抱えているとお客様との会話から感じます。

ここでお話したい、成果を出せない営業の問題とは、『引き合い対応思考』になっているということです。

『引き合い対応思考』とは

『引き合い対応思考』とは、相手からの引き合い(相手からのコンタクト)に対応することが営業活動だと思っている思考バイアスのことです。

なぜ『引き合い対応思考』の営業が成果につながらないかというと、引き合い対応を続けている営業は、教育と指示をしても行動が変わらないという特徴があるからです。

例えば、『引き合い対応思考』の営業は、商談を進めるために必要となる知識やノウハウを、研修やマネジャーの指導で学ばせても、相手からの問合せがなければ自分から行動を起こさないため、活用する機会すらありません。

その結果、問合せが来なければ、相手の状況がわからず、気づかないうちに他社へ切り替えられてしまい、定期受注していた安定基盤を失ってしまうようなことがあります。

また、いつも既存顧客の同じ担当者と、同じ商品の対応しかしておらず、既存顧客内の別部署への案内や、別商品の案内などの拡販を能動的に行っていないため、既存顧客内の新しい案件が増えません。

新規営業にも影響を及ぼす

また、『引き合い対応思考』は、既存のお客様だけでなく、新規営業においても問題となります。

例えば、『引き合い対応』を続けている営業は、新規のお客様に、商品やサービスを紹介した後、相手から反応『引き合い』が無ければ、自分から動かないため、営業プロセスが進まないことにつながっています。

このように、『引き合い対応思考』の営業は、自分の力で案件を創出することができないため、相手からの問合せが無ければ、案件が足りない状態に陥ります。

『引き合い対応思考』に陥る原因

営業が『引き合い対応思考』に陥ってしまうのは、過去の環境が影響しています。

過去、先輩方が作り上げた顧客基盤や強い商材に依存して活動を続けてきた営業は、新規開拓、既存対応共通して、『引き合い対応思考』に陥る可能性が高い傾向にあります。

『引き合い対応思考』に陥っている営業は次のような発言をする特徴があります。

『商品に魅力が無いから売れない』
『景気が良くならないから売れない』

このような発言をする彼らは、『引き合い』がないから売れないと思い込んでいます。

極端にいうと『引き合い対応思考』の営業は、自分の力で新規顧客を開拓した経験や、既存顧客内の売り上げを拡大した経験がありません。

そのため、いざ目標達成するための案件が足りない状態になったときに自分から能動的に動いて、案件を創出し、目標未達を回避することができません。

『引き合い対応思考』でも目標達成できている場合もありますが、それは、お客様側からコンタクトしてくれる『引き合い』によって、たまたま目標達成しているだけかもしれません。

それを自分の力だと勘違いしている場合、本人達が問題に気付くことはなく、教育も機能せず、指示にも従いません。

業績が安定しているうちは良いですが、いずれ、過去の資産が枯渇して、機能しなくなったとき、『引き合い対応思考』の営業が多い組織の業績を改善させるには、相当苦戦することが予想されます。

問題解決へ導くには

では、『引き合い対応思考』の営業の問題を解決するためには、どうしたらよいのでしょうか。

それは、『引き合い対応思考』の営業から、『引き合い創出思考』の営業に変化させることです。

そのためには、自分の力で、新規開拓、既存顧客の売り上げ拡大を作り出す、環境と体験が必要になります。

その経験を積み重ねることでしか『引き合い対応思考』の営業の問題を解決することはできません。

自社の営業は、どちらの思考になっているか一度考えていただければと思います。

当社がご提供する営業管理の方法論である予材管理の考え方は、『引き合い対応思考』の営業を『引き合い創出思考』の営業に変化させるノウハウです。

自社の営業組織が『引き合い対応思考』になっていると感じ、解決策の検討をすすめたいとお考えの場合は、是非アタックス・セールス・アソシエイツにご相談ください。

 

営業力・目標達成

筆者紹介

株式会社アタックス・セールス・アソシエイツ 主任コンサルタント 山北 陽平
富士通グループ主力販売会社を経て、株式会社アタックスへ入社。前職では企業向けのモバイルソリューション販売に従事。 【エリア別法人営業 :250人中/1位の販売実績】企業間アライアンス構築、新規ビジネス推進プロジェクトを数多く経験し、新規顧客開拓、販売チャネル開拓を得意としている。アタックス・セールス・アソシエイツ入社後は、前職での営業経験を生かし、『正しい手順に基づいた組織営業』を定着させること、『正しい販路開拓をコーディネート』することをテーマに現在クライアント営業組織の目標予算達成に必要な、行動改革から戦略構築支援を展開している。また、研修講師として、独自開催している若手営業パーソン向けセミナー【絶対達成スピード講座】は営業パーソンの意識と行動スピードを短時間で改善させる体験型セミナーとして、多くの経営者、営業マネジャーから「なかなか変わらない部下に是非受けさせたいインパクトの強いセミナー」と大変高い評価を受けており、常に集客前直後には満員御礼になってしまう人気セミナーの講師としても活躍している。
山北陽平の詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。

タイトルとURLをコピーしました