テレワークで発覚!「仕事の生産性が悪くなる人」の特徴

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テレワークしていると「曜日感覚」が狂う?

「曜日感覚が狂いますよね」

と、ある社長からメッセージが入りました。

「土曜日なのに、朝から全力で仕事していた」

というこの社長の気持ち、私もよくわかります。

月曜日なのか、火曜日なのか、水曜日なのか、木曜日なのか、金曜日なのか。

毎日ちゃんと確認しないと今日が何曜日なのか、よくわからなくなるときがあります。

とくに一斉休校のときはわが家では、中学生の娘、高校生の息子もずっと家にいたためか、そう感じました。

平日が祝日だったりすると、ますますよくわからなくなります。

朝起きて身なりを整え、どっちが洗面所を先に使うか子どもたちと争い、
「時間がないぞ、はやく食べろ」
「お父さん、ハンカチ持った?」
「何をもたもたしてるんだ、お父さんが弁当包んでやるよ」
と言いながらバタバタと家を出る――。

良くも悪くも、そういう当たり前の日常がなくなっていました。
そのせいで、リズムが狂ったのです。

毎日決められたルーティンワークをしている人ならともかく、経営者であったり、フリーランスで働いてる人など、自由度の高い仕事をしている人は、曜日感覚といいますか、「前後の感覚」と表現したらいいのでしょうか。

かなり意識して自分を律しないと、従来の仕事に対する感覚がわからなくなります。

私は企業の現場に入って目標を絶対達成させるコンサルタントです。

経営目標を達成させるためには、時間単位で仕事をすべきではありません。

プロジェクトやタスク単位で仕事の管理をすべきです。

そうしないと、一所懸命にやっている割には、なぜか期限までに仕事が終わらないという感覚を覚えます。

「前後の感覚」がわからないという事は、いま自分自身の現在地を見失っている、ということでしょう。

プロジェクトの工程において、まるで大海原で方向感覚がなくなった船のように、自分がどの位置にいて、そこで何を果たすべきか、わからなくなっているということです。

前後の感覚がわからなくなると、寄り道をしたり、本来はやるべきではないようなことに手を出し、ついつい気になっているタスクを見つけては、それに勤しんでしまいます。

どこかで「方向感覚」「前後感覚」を取り戻すことができればいいですが、そうでないと、さまよい続けることになるでしょう。

在宅勤務とかオフィス勤務とか関係なく、仕事の生産性の低い人はそういう傾向にあります。

「電子メール」が普及しはじめたころ

4月に緊急事態宣言が発令され、多くの企業でテレワークが導入されました。

そしてテレワークによって仕事の生産性が上がったのか下がったのか、各社が調査し公表していますが、意外にも結果はバラバラです。

テレワークによって生産性が落ちた人と、生産性が上がった人と、どちらが多いのかは、調査対象となった企業や時期によって異なります。

どの結果を参考にするかは人それぞれですが、筆者なりの感じ方を披露します。

働き方改革関連法が正式に施行されたのは昨年の4月です。

これにより多様な働き方を受け入れるという「働き方改革時代」がスタートしました。

したがって、
「どうも当社には、テレワークは合っていないようだ」
「生産性を下げた者もいる」
などと言って、全員オフィス勤務に戻すようなことがあってはならない。

それが私の感覚です。

電子メールが普及したときもそうでした。

「何が電子メールだ!電話で連絡したほうがはやいわ!」
と言いつづけた役職者は当時日本中、どの企業にもいました。

しかしご存じのとおり、コミュニケーション手段としての電子メールは普及しました。

最初は要領がつかめなかった人たちも、次第に順応していきました。

残念感が大きいテレワークに対する意識とは?

いろいろなクライアント企業と接点を持ち、そして得た現場における生の声からすれば、テレワーク特有の仕事のやり方にすぐ順応できた人は生産性を上げ、順応できない人は生産性を下げました。

筆者はそう受け止めています。
当たり前の結果、といえば当たり前でしょう。

そして順応すべきは仕事の中身ではなく、ほとんどのケースにおいて「意識」です。

テレワークに限らず、環境変化に対して柔軟に適応できる組織かどうか。
それが問われている、と言えましょう。

組織改革できない企業の経営者ほど、
「うちの業界は特殊ですから」
「とくにわが社は特殊ですしね」
といった、痛々しい「できない言い訳」を口にします。

テレワークに対する考えも同じです。

「うちのような業界でテレワークは難しいと思いますよ」
「とくに当社のような業務スタイルでは、テレワークは無理でしょうねえ」

と感覚だけで言います。

これを経営者や中間管理職が口にすると、残念感がきわめて大きいです。

本質的な問題に蓋をするな!

つまり、テレワークに関する現状をまとめると、こうです。

  • リアルでも変化に対応できる人・組織は、テレワークでも仕事の生産性を上げられる
  • リアルでも変化に対応できない人・組織は、テレワークでも仕事の生産性を上げられない

リアルではそれほど顕在化しなかった問題が、テレワークがスタートしてから、たちどころに表面化したというケースは多く見られます。

それを理由に、
「テレワークなんてやめてしまえ」
という人がいるのであれば、
本質的な問題に蓋をする行為といえましょう。

本題に戻すと、日ごろから自由な感じで、つまり場当たり的に仕事をしている人は、曜日感覚、前後感覚などが失われ、すぐに迷子になってしまうということです。

よって、テレワークの時は、必ず仕事の全体像を俯瞰して、細かい行動計画を作るべきです。

私も迷子になりかけたため、すぐに実践しました。

気を付けるべきポイントは、オフィス勤務をしているときよりも、さらに細かく仕事のタスクを分解することです。

計画性がなく、段取り技術が物足りない人は、マネジメント能力がある人にサポートを受けたほうがいいでしょう。

「自己マネジメント能力が低い」と自覚することからはじめましょう。

筆者紹介

株式会社アタックス・セールス・アソシエイツ 代表取締役社長 横山 信弘
企業の現場に入り、目標を絶対達成させるコンサルタント。支援先は、NTTドコモ、ソフトバンク、サントリー等の大企業から中小企業にいたるまで。3大メガバンク、野村證券等でも研修実績がある。企業研修は、基本的に価格がつけられず「時価」。にもかかわらず、研修依頼はあとを絶たない。現場でのコンサルティング支援を続けながらも、年間100回以上の講演実績は6年以上を継続。
ベストセラー「絶対達成シリーズ」の著者であり、メルマガ「草創花伝」は3.7万人の経営者、管理者が購読する。コラムニストとしても人気で、日経ビジネスオンライン、Yahoo!ニュースのコラムは年間2000万以上のPVを記録する。
著書『絶対達成マインドのつくり方』『「空気」で人を動かす』など著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。
アタックス・セールス・アソシエイツ オフィシャルサイト
横山信弘の詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。

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