採用難は、企業経営に突き付けられている大きな課題です。 先週の時流解説でも触れましたが、厚生労働省が今年9月29日に発表した8月の有効求人倍率は、前月に続き1.52倍となり、1974年2月(1.53倍)以来43年6カ月ぶりの高水準となっています。 求職者数に対して企業の求人数が多い、売り手市場が続くと、経営者の方からよくこんなお話をお聞きします。
「募集をしても、なかなか人が応募してこない」
「内定を出しても、よそに取られてしまう」
「せっかく採用したんだけど、期待以下で使い物にならなかった」
採用は企業にとって生命線。ここ数年採用がうまくいかなかったがために、経営計画が未達成となってしまったというお話を聞くことも少なくありません。 この文章を読んでいる方のなかにも、「人さえいれば…」と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私は、企業の現場に入り、目標を絶対達成させるコンサルタントです。営業コンサルティングの傍ら、採用のプロとして、これまで約1,000社の採用支援、3,000人の就職支援に携わってきました。 ここ最近も、売り手市場を受けて、採用に関するご相談、コンサルティングのご依頼が非常に増えています。
営業コンサルタントである私が、なぜ採用コンサルティングをしているのか。
それは、営業活動と採用活動の性質が、非常に似ているからです。 とくに、現在の採用市場では、求人会社にオーダーして、求人掲載し、応募を待っているだけでは、簡単に採用できない状況となっています。 つまり、「待ち」のスタンスでは十分ではなく、なんらかの「攻め」の取り組みが必要不可欠となっているのです。
それは、営業の世界もまったく同じこと。戦後、物が不足していた時代は、良い物さえ作れば売れたわけですが、物が溢れ、簡単に売れない時代となった今、営業やマーケティング活動は必要不可欠となりました。
では、採用の世界における「攻め」とは何か?採用活動には、大きく分けて2つの型があります。オーディション型とスカウト型です。
オーディション型とは、就職ナビや合同企業説明会などを使って、求職者に広報し、求職者の側からエントリーしてもらうタイプです。効率的に求職者に自社をアピールできるため、多くの企業がこのオーディション型の採用活動をしています。
一方で、スカウト型とは会社側から個別積極的に求職者に対してアプローチするタイプです。自社で採用したい人物像を明確にしたうえで、個々にアプローチするので、手間が掛かる分、専属の採用担当者がいない中小零細企業ではほとんど行われていません。
しかし、私は断言します。採用に苦戦しているのなら、スカウト型採用を取り入れるべきです。このスカウト型が、採用を成功させるための「攻め」のスタイルです。
オーディション型で、一度に大量のエントリーがある人気企業ならともかく、知名度が低い中小零細企業には大勢のエントリーはありません。つまり、オーディション型のみに頼るのではなく、スカウト型を組み合わせるべきなのです。
芸能界では、大手芸能プロダクションは、新人発掘オーディションを企画し、告知するだけで、芸能界に憧れる魅力的な若者が数万人も応募してきます。一方、小さな事務所の場合は、そうはいきません。 大手と同じような活動をしていては、太刀打ちできないのです。では、小さな事務所は何をするか。そうです、街に出て行って、直接スカウトするのです。
自社にとってのスカウト型採用とはどのようなやり方なのか?それをお考えいただく機会として、アタックス・セールス・アソシエイツでは、【採用戦略セミナー「採用目標を絶対達成する3つのノウハウ」】を行います。
東京12/1 名古屋11/30
一度これまでを振り返り、採用活動のやり方をお考えになってみてはいかがでしょうか。どのような人材を採用するかは、会社の将来に大きく関わってくることですから、お気軽にご相談ください。
筆者紹介
- 株式会社アタックス・セールス・アソシエイツ コンサルタント 酒井 利昌
- 年間で、全国50社、100名以上のマネジャーに対して、壁マネジメントを指導。(単発の講演は除く) 研修だけでなく、電話やメールを通じて、常時毎週30名超のマネジャーに対して、実践状況と組織の変化に応じたPDCA指導をし続けている。 壁マネジメントの初期設計から中間成果を得るための再設計まで、組織の現状を正しく捉え、指導することに定評がある。 また、新入社員や若手社員向けの土台マインド研修も実績多数。 インパクトのある激しい研修指導により、目標を絶対達成するマインドをゼロから鍛え上げており、企業からのリピートオーダーが絶えない。