日本では昨年出生数は80万人を切り、合計特殊出生率は1.26となってしまいました。
先進国での共通の大きな社会問題の一つは人口減少で、移民受け入れが解決策になっています。
岸田自民党政権は異次元の少子化対策を打ち出すと言っていますので期待したいところですが、現実は日本の少子化をストップするのは厳しいと多くの人が思っています。
将来を見据えた企業経営のあり方
これからの企業経営は資金というよりも人材不足で行き詰る会社が増えることが容易に予測できますし、大手企業の人財獲得競争も激しくなっており中小企業では更に厳しくなっています。
個別企業の人材難対策としては、女性・高齢者・外国人の採用、ロボットの導入などがあげられますが、根本的な対策は美しい花に蜜を求めてミツバチが集まるように、企業が魅力的で働きがいのある会社となることです。
最近、よく耳にするのが組織エンゲージメントを高めようということで、「会社と従業員」、「従業員同士」に相互に信頼関係がある会社になることが注目されています。
GPTWとは
GPTW (Great Place To Work)という組織がありますがご存知でしょうか。
GPTWは働きがいのある会社を評価する組織で、働く社員にとっての働きがいのある会社を次のように定義しています。
一つ目はマネジメント層との関係性で、キーワードは「信頼」です。
信頼とは従業員が経営陣を信用し尊敬しているかです。
二つ目は仕事との関係性で、キーワードは「誇り」です。
従業員が自分の仕事、会社、商品・サービスに誇りを持っているかです。
三つ目は従業員同士の関係性で、キーワードは「連帯感」です。
困ったときはお互いさまで一緒に働いている仲間同士が連帯感を持っているかです。
GPTWは働きがいのある会社のあり方を示しており、この概念で自社を総点検し、その為の短期、中期、長期の施策を検討することをお勧めいたします。
②従業員に成長機会を提供する教育プログラムやキャリア開発のサポート
③ポジティブな職場文化を醸成し、チームワークを高める施策
④公正で納得感のある報酬・評価制度
などは、すべて組織エンゲージメントを高めることにつながります。
株式会社スタメン 大西社長との対談
ところで筆者は一か月前、会社設立後5年で上場したスタメンの大西社長と経営トップ対談をしました。
大西社長は1984年生まれでまだ30代という若さでしたが、大学卒業後いくつかの会社で働いた経験をもとに、志を同じくする友人と一緒に現在の会社を起業しています。
スタメンは組織エンゲージメントをサポートするプラットフォーム「TUNAGU(ツナグ)」を提供している会社で、中堅企業を中心に採用会社が増えています。
当日は「組織の心理的安全性はこう創れ」というテーマで対談しました。
対談で素晴らしいと感じたのは、スタメンの社内で実際行っている様々なエンゲージメント施策でうまく行っているものをコンサルティングし導入企業に事例として紹介している点です。
自社で実際やっている施策ですから、自信をもってアドバイスができるということです。
この点では多少自社のPRになってしまいますが、当社も同様であると思っています。
自社で実際にやっていることは、特に人事関連の諸施策は自信をもってクライアントに紹介できます。
人事関連で課題をお持ちの経営者はぜひアタックス・ヒューマン・コンサルティングへ声をかけてください。
筆者紹介
- アタックスグループ 代表パートナー公認会計士・税理士 丸山 弘昭
- 数百社のクライアントについて「経営のドクター」として、経営・税務顧問、経営管理制度の構築・改善、経営戦略・経営計画策定、相続対策・事業承継、M&Aなどを中心としたコンサルティング業務に従事。幅広いネットワークと数多くの実績を生かし、経営者の参謀役、「社長の最良の相談相手」として活躍中。
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