新年明けましておめでとうございます。AI・クラウド・ロボットという技術が急速に進化し、現在は第4次産業革命の真っただ中にあるといって良いでしょう。
中でも自動車産業はCASE(コネクテッド化・自動運転化・シェアリング化・電動化)と呼ばれる新技術の到来で、100年に1度の大変革時代となっています。 製造立国日本を支える自動車産業の雄トヨタも自動車メーカーからモビリティに関する種々なサービスMaas(mobility as a service)を提供する会社へと変化しつつあります。
昨年末、ソフトバンクと新しくモビリティサービスを構築すべく共同出資会社を設立したのはその一策です。
ところで昨秋、トヨタグループの車両生産工場の叩き上げの現場課長(200名弱の現場を統括するリーダー)から生産現場の実情と課題を聞く機会がありました。
生産現場のリーダーが荷うのは安全・品質・生産・職場・原価の5つの管理です。これを管理監督者の5大任務と言います。生産現場は現場スタッフ10名をまとめる班長、2~3名の班長をまとめる組長、複数の組長をまとめる工長の3段階で組織され、この組織で5大任務を遂行します。
課長の話を聞いて「強い現場を維持する要は20~30名をまとめる組長であり、課長の任務は工長と一緒になって組長をサポートすることである」と思いました。 実際のところ、課長は勤務時間の80%は現場に出ており5大任務を遂行できる現場リーダーの育成が一番のミッションだと言っていました。
AI・ロボットの進化で生産現場は大きく変化するでしょう。しかしこれらを安全かつ・効率的に動かし、物づくりをする主役は“ひと”です。
「現場力」は日本の製造業の強みでもあり「現場力」が劣化したら製造立国日本の将来は危うくなります。 更に言えば「現場力」強化は製造現場に限ったことではなくすべての職場に共通する経営課題です。 どんな会社・職場にあっても、社員がモチベーション高く働ける「働きがいのある職場」にすることが現場力強化であり厳しい時代を乗り切る道でもあると思います。
AI・クラウド・ロボットの導入と働き方改革は今やどの会社も待ったなしで取り組まねばならない課題だと思います。それらを検討する中で、ぜひこの「現場力強化」を意識していただきたいと思います。
今年も皆さまにとって良い一年になりますよう祈念しております、
本年もよろしくお願い致します。
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筆者紹介
- アタックスグループ 代表パートナー公認会計士・税理士 丸山 弘昭
- 数百社のクライアントについて「経営のドクター」として、経営・税務顧問、経営管理制度の構築・改善、経営戦略・経営計画策定、相続対策・事業承継、M&Aなどを中心としたコンサルティング業務に従事。幅広いネットワークと数多くの実績を生かし、経営者の参謀役、「社長の最良の相談相手」として活躍中。
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