岡田 昌樹 | アタックス・ヒューマン・コンサルティング

岡田 昌樹

おかだ まさき OKADA Masaki
株式会社アタックス 主席コンサルタント
一般財団法人生涯学習開発財団認定コーチ
経営者や後継者そして経営幹部を対象とするビジネスコーチ。特に「財務コーチング」を得意とする。
アタックスに入社してから2016年までは税務コンサルタントを主業務とする。関与した顧客数は延べ約200社。
2016年からは税務業務に加え経営計画立案業務に携わると同時に、コーチングを取り入れた経営相談業務に携わる。ビジネスコーチとしてお付き合いしたクライアント数は約40人、コーチ経験年数は約6年。

略歴

1985年
公認会計士 今井冨夫事務所(現アタックス税理士法人)入社
2022年
アタックスグループ クラフトパーソンズ・センター 参画

講演歴

1on1 経営コーチング導入の方法・考え方/アタックス・ビジネス・セミナー

著書

あなたの会社の3年後が見える新しい決算書の教科書(共著)/中経出版 2012年

インタビュー

キャリアヒストリーをお聞かせください。

私の伯父は税理士を開業していました。
伯父の仕事は実に丁寧で、顧客の税金相談に寸暇を惜しんで取り組んでいました。学生だった私には「税理士は素晴らしい仕事だと」憧れを感じさせるほど伯父からは大きな影響を受けました。社会人になり、目指していた会計税務の世界に飛び込みました。

毎日が簿記・会計・税金の業務で、法律に基き導き出される結果は正しくて当たりまえであるとの思いから、そのプレッシャーに圧し潰されそうになる日々です。
言い換えると、私は目標を失っており、仕事が楽しくなかったのです。
そんな時、我が師と仰ぐ方に相談しましました。

その方は「楽しく思うも思わないも誰かが与えてくれるはずがない、お前次第だね。お前の内なる心の扉を開いて正直に自分に聞いてみよ。」と問いていただいたのです。
その質問に明確な答えは持っていませんでしたが、その後試行錯誤を重ね「クライアントの本当の悩みを聞き切っていない」ことに気づきました。

税金のみならず経営全般の相談に対応するにはどうしたらよいのか?その自問自答からお客様の本当のお悩みを探ることから始めたのです。
結果的に「コーチング」を体系的に学ぶ必要性を感じ、勉強や実践に重きを置くようになり2018年にコーチング資格取得に至ります。

現在の仕事でお客様からどのような悩み・相談が多いのでしょうか?

人生も経営も、課題が山積していますね。私もそうですし、経営者であればなおさらです。最近お受けした相談事例をご紹介します。

  • 家業の5代目社長に就任するも、業績が芳しくなく資金繰りに奔走する。先代に背き経営方針を変更すべきかどうか悩む若き経営者。
  • 6ケ月後に迫った社長就任までに、不得意な財務会計の知識を身につける方法を探る後継者。
  • 学校教育に限界を感じ、自分の理想と現状とのギャップの大きさに絶望する学校教師。
  • 経理部に従事する社長の妻。このところ夫婦間がギクシャクしていて、このまま会社業務に従事するか退職するか悩む社長夫人。
  • 世界平和を希求するあまり世界各国を自分の目で確認のため旅に出る。見えたのは世の不条理と絶望・・・どうしたらよいかカオスに陥った若き起業家。

「今さら聞けないこと」や「他者に相談出来ないこと」「誰に聞いたら良いかわからない」など様々なご相談がありました。

仕事をする上での大切にしていることはどのようなことでしょうか?

貴方は次のような体験をしたことがありませんか?
問題を抱えていたあなたは、信頼できる友人に悩みの丈を打ち明けます。友人はあなたの話を聞いてくれています。貴方は溜まりにたまった悩みを半分くらい話し、吐き出したことで少しずつ心が楽になってきました。

すると内なる自分の声が聞こえて問題解決方法が閃きました。やるベきことが明確になり落ち込んだ心が開放されました。

この状態をオートクライン(※)が働いた状態と言います。友人は解決方法を授けてくれることはありませんでしたし、友人がしたことは傾聴したことと質問、たったそれだけです。

※オートクラインとは
オートクラインとは医学療法に使われる言葉ですが、コーチング用語として転用されています。コーチングの観点からは「自分が発した内容を自分で聞くことで、今まで気づかなかった自分の考えに気づけるようになること」という意味で多用されています。

貴方の頭の中で起きていたことは、複雑に絡み合った問題を自らが順序だてて一つ一つの要素に分解して問題点にしたこと、そしてそれを「言語化」又は「文章化」して友人に説明したことです。つまり自らの思考を整理し、箇条書きにして説明したのです。

コーチングにおいては、相手の頭の中をオートクラインの状態にすることが究極の目的といっても過言ではありません。

「いかに顧客の頭の中にオートクラインの状態を作り上げるか」ということを大切にしています。

アタックスのミッションは「社長の最良の相談相手」です。何かエピソードはありますか?

私は「コンサルタント」であるとともに「コーチ」でもあります。
両者ともにクライアントの問題解決するゴールは一緒ですが、プロセスが異なります。

前者はコンサルタント自身の知識や経験から解決に導きますが、後者のコーチは効果的な質問を多用することでクライアントに気づきを導きます。
クライアントが抱える問題は多岐にわたります。その種類に応じて両者を使い分けています。

私は業務の中でこのようなご感想をいただきました、

  • 自分の気づいていない自分の意思が明らかになった(中略)今まで思考を言語化することをしていなかった、コーチングで気づかされた。
  • パラダイムシフトの中で思考の視座を上げることができ(中略)大きな変革案を考えることができた。

クライアントの行動変容(Behavior Change)が起きたことが、コーチとしての望外の喜びでした。

最後に何かお客様にその他伝えたいことはありますでしょうか?

世の中は毎日質問で溢れているといっても良いでしょう。
例えばあなたは朝起きたときに「今日はどの服を着て出勤しようか?」「ランチは何を食べようか?」など、自問自答しているはずです。一体あなた自身、1日の何回自問自答をしているのでしょうか?

大切なのは自問自答の質はどの程度進化している?ということなのです。

思考には自分の経験則から積上げたクセが存在します。そのクセはよほどのことがない限り固定化されるため、思考も固定化される傾向にあります。

例えば「自分の都合のいいように考える」、「簡単な方向に意識を向ける」、「見たいように見る」などが挙げられます。自分に都合の悪いことに意識は向きづらいのです。

よって単一方向の自分の殻から抜け出し、視点を変えた質問の質の向上が求められます。
自問自答の限界を超える方法として、対話による思考変化が考えられます。

自問自答は「ひとり」であるのに対し、対話には「相手」が存在します。必ずしも自分にとって好ましくない質問を投げかけるのは自分ではなく「相手」のはずです。
だれしも「心に刺さる」「ハッとさせられる」質問を投げかけられた経験はあるのではないでしょうか?

良い意味で相手の思考に不安定をもたらすことで新たな自分に気づきを与えるのがコーチの役割なのです。

名だたる経営者は例外なく「コーチ」をつけています。貴方もコーチの伴走で成功の道を歩いてみませんか?

私がこだわる3つの定量指標

  • 『5+α』
    コーチになって6年(2023年時点)、コーチングの魅力は計り知れないです。今後経験則を積み重ねるであろう+αにワクワク・ドキドキしています。
  • 『40人×∞』
    クライアントの人生は山あり谷あり、一つ解決しても新たな問題が・・・、長いお付き合いをしたいですね。
  • 『現在の健康度×120%』
    コーチ自身の状態(コーチングではファンデーションを整えると言います)が万全でなければ良いコーチングはできません、よって肉体も精神も良い状態にしたいですね。
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