タックスヘイブン税制の改正により確認すべきこと~その③ 要検討!事実上のキャッシュボックス・ブラックリスト国所在法人とは【タックスヘイブン税制判定要件と留意事項】 | アタックス税理士法人 国際部

タックスヘイブン税制の改正により確認すべきこと~その③ 要検討!事実上のキャッシュボックス・ブラックリスト国所在法人とは【タックスヘイブン税制判定要件と留意事項】

2020年8月21日

 タックスヘイブン税制でペーパー・カンパニーと同様に租税負担割合が、20%以上30%以下の外国関係会社の 場合の判定として、「事実上のキャッシュボックス」の判定があります。会社単位の合算課税の対象とされる特定外国 関係会社の一類型です。

具体的には、次のいずれにも該当する外国関係会社をいいます。
 ■(一定の受動的所得の金額の合計額)/(総資産の帳簿価額) >30%
 ■(有価証券・貸付金・貸付用の有形固定資産および無形固定資産等の朝護価格の合計額)/(総資産の帳簿価額) >50%

 また、2019年度税制改正により、グループ会社内の保険を扱うための法人について、以下のいずれにも該当する
場合には「事実上のキャッシュボックス」に追加されることとなりました。
 ■(非関連者等の収入保険料の合計額)/(収入保険料の合計額) <10%
 ■(非関連者等の支払い再保険料の合計額)/(関連者等の収入保険料の合計額) <50%

  ※ロイズ保険の加盟法人については、別途判定要件があります

 この要件は、事業実態にかかわらず数値的に該当すれば、適用されてしまうため、海外子会社の財務諸表を毎期、
確認しておく必要があります。

 くどい様ですが、申告してから該当していましたでは遅いのです。租税負担割合の確認と会社単位合算の判定を、 毎期、確実に行う事が、求められます。

 最後に、ブラックリスト国所在法人とは、財務大臣が指定する国または地域に本店等を有する外国関係会社をいいます。現在のところ、対象となる組または地域はありません。

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