ハワイの不動産投資について、今回は、固定資産税について触れてみたいと思います。
賦課年度と税率等について
ハワイの固定資産税も日本の固定資産税と同様に、地方税としてカテゴライズされ、日本では毎年1月1日に土地や建物を所有している人にその年の分が課税されますが、ハワイ（米国）は、毎年7月1日を期首、翌年6月30日を期末とした1年間を対象としています。
「2020年度固定資産税」は、2020年7月1日から2021年6月30日までの税金になります。
この固定資産税は、米国に50ある州の下位行政区分であるCountyという地方行政組織単位で管轄され、「ハワイ」は、Honolulu Countyに属したオアフ島のホノルル市に該当します。
2020年7月1日現在の固定資産税は、10 Classの分類となるHonolulu County Tax Rates で確認できます。
日本の皆さんが一般的に投資するものとしては、コンドミニアムや戸建てだと思いますが、下記の「Residential」というClassがそれに該当します。
具体的に計算してみると…
例えば、160万ドルの不動産を所有している例で固定資産税を計算すると、主たる住居であれば、Residentialの0.35％（＄3.50／＄1000）になりますが、投資不動産の場合は主たる住居ではないため、Residential AというClassで見ますので、$ 1,000,000までの年間税額は$ 4,500（$ 1,000,000 x 0.0045）であり、$ 1,000,000を超える年間固定資産税は$ 6,300（$ 600,000 x 0.0105）です。
したがって、固定資産税の年税額は10,800ドル（6,300ドル+ 4,500ドル）となります。
また、ホテルレジデンスはというと純粋なResidentialとは違い、ホテルとしての商業利用される不動産になるため、ResidentialやResidential Aではなく、「Hotel／Resort」という商業用のClassへ分類されます。
税率としては1.39％（＄13.90／＄1000）が適用されます。
納税時期と課税標準について
固定資産税の支払いは、会計年度（7月1日から6月30日）中に2回に分けて納税します。
最初の分割払いは8月20日（7月1日から12月31日までの税金を含む）に予定されており、2回目の分割払いは2月20日（1月1日から6月30日までの税金を含む）が納付期日となります。
日本と同じように、最初の固定資産税の請求書で通年分を支払うこともできます。
日本の固定資産税は3年に一度評価替えを行いますが、ハワイでは毎年10月1日に行われます。
課税標準額については、課税当局の鑑定士が、通常、その年度の7月1日より前に売却された5つの比較可能な不動産を分析して決定されます。
新築の住宅またはコンドミニアムの場合は、建設プロジェクトの完了率が75％未満の場合、ホノルル不動産評価部門の鑑定士が建設費を計算して評価が行われます。
プロジェクトが95％完了し、価格が同等の建物から入手できる場合は、それらの同等の価格を使用して評価額を決定します。
ハワイには日本のような公示地価や路線価のような指標は存在していないため、固定資産税評価額は比較的実勢価格に近い価格になり、日本と大きく異なる点といえます。