経済産業省は8月31日、「令和5年度経済産業省税制改正要望」を公表しました。
国際税務関連では、企業活動のグローバル化に対応した事業環境の整備として、「外国子会社合算税制の見直し(簡素化)」が盛り込まれています。
出所:令和5年度税制改正に関する経済産業省要望より(詳細はコチラ)
外国子会社合算税制(CFC税制)の見直しについてはP47~P48を参照
要望内容
- OECD/G20合意に基づき、グローバル最低税率課税(15%)が導入される場合、外国子会社の所得を本邦で課税するという点で類似する外国子会社合算税制を簡素化し、企業の事務負担を軽減する。
- 具体的には、外国子会社合算税制について、①課税対象とならないことの確認に過大な事務負担が生ずるとの課題や、②現行制度における経済活動の実体を判定する基準に関する課題の適正化を図る。
見直し案のイメージ
- CFC税制の対象となるか否かの確認
確認対象企業の絞り込み - 本邦親会社への所得合算範囲の適正化
経済活動基準の見直し - 手続の見直し
合算する時期の延長
実務への影響
所得合算範囲の適正化により「経済活動基準の要件見直し」が織り込まれています。
経済活動基準については、実務上もっとも判断・確認が難しい基準です。是非とも、実務上の判断が悩ましくならない改正を望みたいものです。