要注意!海外財産と相続手続 | アタックス税理士法人 国際部

要注意!海外財産と相続手続

2019年12月20日

近年、海外不動産への投資が人気で、海外に不動産などの資産を所有している方も多いと思います。

海外財産を所有している人が亡くなり、日本に居住している方が相続することになった場合は、日本で相続手続を行って相続税を納税しなければなりませんが、実はそれだけでは済まないのです。

日本居住者が海外財産を相続する場合、要注意となるのは、財産が所在する国や地域で、相続開始後に「プロベイト」という裁判での検認手続が要求される場合があるということです。

例えば、被相続人の海外の金融機関の預金口座の名義変更や解約をする場合、 あるいは海外の不動産の名義変更を申請する場合など、それらの国ではプロベイトを経ていることを証明する文書の提出が求められます。

このプロベイト、裁判所へ様々な書類を提出してさらには、被相続人の債務等の清算を行い、相続財産の分配まで法律に沿って進めなければならないため、1年から数年の時間がかかります。

またこの期間、海外の弁護士や会計士などに手伝ってもらうため多額の費用も発生しますので、手続の負担感は想像に難くないかと思います。

もし、個人で所有されている海外財産があるようでしたら、今のうちから対応しておくのが得策かと思います。

生前信託や受取人指定、共有名義化の方法などプロベイトの回避策はいくつかありますので 適切な対応をお早めに打たれるのがよいかと思います。

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