アタックス入社後は、年間1,000名にのぼる経営者・経営幹部をはじめ、営業マネジャー・現場担当者と面談を実施。営業課題をヒアリングする中で蓄積したノウハウを元に、中堅・中小企業への営業支援に携わる。
メルマガ
岩山真子のメールマガジン「今太閤記(いまたいこうき)」
略歴
- 1990年
- 宮崎市生まれ
- 2013年
- 大手賃貸不動産会社入社
- 2016年
- アタックス入社
講演歴
- 売れる営業の基本「目標達成編」/SMBCコンサルティング
- 売れる営業の基本「営業トーク編」/SMBCコンサルティング
- 新入社員研修(営業コース)/名古屋銀行経営者クラブ
- 営業ブレークスルー研修/東京中小企業投資育成
- プロフェッショナル営業マン育成コース/大阪中小企業投資育成
- 新任営業社員研修/大阪中小企業投資育成
- 目標予算を絶対達成させる営業マネジメント手法「予材管理」/ナレッジスイート
- 次世代営業リーダー講座/アタックス・ビジネス・セミナー
- 今日からできる「新規開拓営業」講座/アタックス・ビジネス・セミナー
インタビュー
岩山さんのキャリアヒストリーをお聞かせください。
前職では、賃貸不動産会社での法人営業に従事していました。
新規立ち上げ部署だったので、顧客を開拓するほか仕事がありませんでした。いかんせん新規立ち上げは初めての経験でしたから、すべてが模索。わからないながら、会社四季報と地図を手に、「電話営業もしくは飛び込み訪問のみ」のスタイルで当時は営業していましたね。
結果的には、フランチャイズ加盟店350店舗で全国1位を取ることができました。
経歴だけだと一見華やかそうですが、実は「できない営業マン」の典型。入社後半年間は、売上・粗利獲得どころか1件のアポすら取れませんでした。
1日6時間の営業電話を6ヶ月の間続け、実績はゼロ。会社から給与をもらうことが申し訳なくて、いつもうつむいて会社を出ていました。
自分は、営業には向いていないのではないか。いっそもう辞めてしまおうか。
毎日思い悩み、胃がひきつるような思いで出社していた頃、アタックス・セールス・アソシエイツと出会い、そのノウハウを知りました。そして少しずつ営業活動に取り入れ実践することで、徐々に成果を上げられるようになりました。
そのような前職時代での苦労を糧に、「目標達成をあたりまえにする」「再現性高く営業組織で目標を絶対達成させつづける」ポリシーのもと、営業支援をおこなっています。
私は現職で、年間1,000名の経営者・営業マネジャー・現場の営業担当者とお会いします。誰もが日々、汗を流しています。さぼっている人はいません。しかし、思うように成果を得られていない人がいるのも事実です。
毎日、営業活動に励んでいるのに、なぜ? 周囲を見渡せばみんな成果を出しているのに、どうして自分はできないのだろう……。
私自身が「できない営業マン」だったからこそ、いま、思うように成果を出せず苦悩する営業マンの気持ちが人一倍わかります。
そうした悩める営業担当者をはじめ、部下に成果を出させるべき経営者・営業マネジャーにとって、すこしでも助けになりたい。そのような思いで営業支援に携わっています。
現在の仕事でお客様からどのような悩み・相談が多いのでしょうか?
アタックス・セールス・アソシエイツの理念は「絶対達成する会社を1社でも増やす」ことです。
そこで、お客様から多い悩みは2つです。
1つ目は、「営業目標をなかなか達成できない」こと。「安定的に目標達成できるとは言い難い」もこれにあたります。達成できる年もあれば、達成できない年もある。目標達成させる営業マンとそうでない営業マンがいる、などもありますね。
そして2つ目は「営業目標は達成できている。しかし、商品力や事業力に支えられて目標達成してしまっているため、外部環境の変化に耐えうる組織営業力がついていない」、大きくこの2つです。
お客様の大半は、成熟期にある中小企業です。さらに、営業スタイルはほぼBtoB(法人営業)ですね。
成熟企業かつBtoBのケースでは一定の顧客基盤ができています。商品・サービスもある程度の方向性が定まり、市場認知されているのですね。それは諸先輩方がこれまで築き上げてきた功績と言えます。ですが基盤があるがゆえ、営業マンがみずからアクションせずとも引き合いが来てしまう。
たしかに、基盤のおかげで事業や経営は安定化します。しかしそれら安定と引き換えに、現場では目先の仕事をさばくことに追われる営業マンは少なくありません。
特に中小企業の場合、営業はセールスのみをやっていればいいわけではありませんよね。管理職は99%がプレイングマネジャーですし、その他配送や設計・調整といった間接活動も彼ら彼女らは抱えています。
しかしながら、目先の仕事をさばくだけでは目標の絶対達成は実現できません。
これまでの延長線上ではなく、目標達成から逆算して、あらたな顧客、あらたな商材、あらたな取り組みなど「まだ見ぬ可能性」も同時に追求する。
そして営業が模索する中で培ったナレッジを転用し、また別のお客様に価値を届けることで「ありがとう」と言っていただく。お客様から感謝されることがひいては営業マンの喜びにつながると信じています。
このように、「掲げた営業目標ぐらいは絶対達成させたい」「外部環境が変化しても、営業組織が戦う力をつけたい」と目指すお客様に伴走しています。
岩山さんの仕事をする上での大切にしていることはどのようなことでしょうか
端的にいうと、「営業は、自社とお客様をつなぐ最前線にいる。だから、営業が、社内でもっともお客様の成功を追求し、お客様と密な接点を取る存在であるべき」ということです。
印象的なエピソードがあります。
私がまだ20代の頃、ある上場企業の経営者とお話しさせていただいたときのことです。
その会社は、100年以上の歴史を誇る設備メーカーです。
先人が切り拓いた顧客基盤が国内・海外にあり、特定業界における認知が高いことから、営業マンは待っていても一定数の引き合いがくる状態でした。
しかし、コロナを契機に顧客先の生産計画の見通しが立たなくなり、設備関連の引き合いがストップしたのですね。当然、経営は目減り分を埋めるべく営業部に声をかけました。
「くるか分からない仕事を待つのはやめよう。能動的にお客様のところに行こう」と。そのような方針を出し、毎月の営業会議のたび営業所長に発信しつづけました。
ですが、営業マンは行かない。所長も「行こう」と言わない。なぜなら、従前「待っていれば仕事がくる」「引き合いである程度売上を確保できる」が常態化していたので、みずから攻めるために何をどうすればいいのか、営業マンはもとよりマネジャーも分からなかったからです。
このとき、もっとも危機感を覚えたのはだれか。それは営業外のセクションだったと社長は仰いました。理由は「営業が仕事をとってこないとモノがつくれない」ことを、製造・設計・開発・購買部門の責任者は身に染みて感じていたからなのですね。
ですから経営会議でも、各部門の責任者らは「営業は、とにかく直接お客様と会話してくれ」「仕事をもらえれば、たとえシビアな納期や難度の高い仕様でもなんとか叶えるから」「なんなら自分たちも営業マンと同行する」と、幾度も声をあげたそうです。
「営業が仕事をとってこなければ、モノがつくれないー」。あたりまえと言えばそのとおりですが、この言葉に、私は非営業セクションの苦しみを見ました。
「営業は、自社とお客様をつなぐ最前線にいる」と先に述べました。
だから、営業はもっとお客様に目線を向けよう。どうすればお客様がお喜びくださるか、成功するか、痛み・不快を和らげ問題を解決できるか。いまの倍、いまの10倍、そしてライバル企業のどこよりも考え抜こう。同時に、現地・現物・現実を捉えるべく、お客様と接点を密に取りつづける。ここが一丁目一番地だと私は信じています。
アタックスのミッションは「社長の最良の相談相手」です。何かエピソードはありますでしょうか?
「営業のことではないけれど、相談にのってもらえるかな?」と、ある後継者から言われたことです。
その会社は、創業50年ほどの印刷会社です。当時、いずれ社長のあとをつぐ№2として営業組織に課題がありご支援しました。
それから5年ほど経ち、いざ社長になられました。そして社長就任に伴い、営業以外にも考えるべきことが増えたそうです。その時、思い出してご連絡くださったのです。
言うまでもなく、インターネットで検索すれば一定の情報を得られる時代です。とりわけ購買の意思決定については、少し古いデータですが次の調査結果もあります。
・購買プロセス「情報収集~比較検討~意思決定」のうち、前半の67%は、営業担当者が接触する前に終わっている(シリウス・ディシジョン発表:2012年)
・BtoBバイヤーの75%は、担当者から買うよりも、ウェブサイトで買う方が便利と考えている(フォレスターのレポート:2015年)
私たちのお客様である社長・後継者、営業組織のトップの方がこのようなプロセスをたどり、さらに加速化することは想像に難くありません。だからこそ私は、コンサルタントが提供できる価値がますます問われると考えます。
強い会社にするために、だれに相談したらよいものか・・・そのような不安にこたえられる「社長の最良の相談相手」でありつづけたいです。
最後に(お客様に一言)
外部環境が変わる以上、「強い事業」「強い商品」は持続しません。たとえいま利益を出している事業でも、5年後10年後さらにその先、いまと同じように利益を出しつづけているか分かりません。
ですが、強い営業組織には持続性があります。「目標達成はあたりまえ。そのために期限から逆算する」「競合他社のどこよりもお客様のことを考え抜き、行動する」習慣が根を張れば、やがて組織文化となります。
「強くなければ優しくなれない」の言葉どおり、お客様をはじめ社員や社員の家族・仕入れ先・地域・社会などのステークホルダーへ優しさを持つために、まず組織が強くあることが不可欠ではないでしょうか。
「目標を絶対達成させる」ことで、強い営業組織、そして優しさを持った営業組織を目指しましょう。このあり方に向け、目標達成のプロとして一緒に伴走してまいります。