第18期アタックス社長塾 第6講を開催いたしました。 | アタックス社長塾

第18期アタックス社長塾 第6講を開催いたしました。

2022年3月1日

「数字で経営を語る、について話します」

アタックス社長塾 プログラムディレクターの長谷川です。

さて、去る2/26(土)に第18期社長塾の第6講が開催されました。今回のテーマは「財務分析」でした。2/5(土)にも同じく「財務分析」をテーマに講義を行っており、2回続けて数字の勉強を行うことになります。

2回に分けて行う意味としては、会計事務所を母体とするコンサルティングファームらしく数字に対する意識が強いことだけではなく、「強くて愛される会社」の強い要素には「財務的に強い」ということが含まれているからでもあります。

いずれにしても、稲盛和夫氏が語っているように「会計がわからんで経営ができるか」という言葉に尽きます。経営者にとって、数字が読めることは非常に大きいです。

会計の分野では、複雑そうに見える会社経営の実態を数字によってきわめて単純に表現することによって、その本当の姿を映し出そうとしている。もし、経営を飛行機の操縦に例えるならば、会計データは経営のコックピットにある計器盤にあらわれる数字に相当する。計器は経営者たる機長に、刻々と変わる機体の高度、速度、姿勢、方向を正確かつ即時に示すことができなくてはならない。そのような計器盤がなければ、今どこを飛んでいるのかわからないわけだから、まともな操縦などできるはずはない。
「稲盛和夫の実学 経営と会計」(日本経済新聞社)より

「数字で経営を語る」という言葉の意味について、まずはお話をします。
経営を行っていくと、必ず何かしらの「成果」が得られます。それは良いものかもしれませんし、悪いものかもしれません。事実として、存在します。

ここで重要なポイントは、その成果をほったらかしにしないことです。良し悪しに関わらず成果には必ず要因があり、「〇〇をしたから良かった」「△△が目標通りいかなかったから、結果良い結果に結びつかなかった」という事実を押さえておく必要があります。

これを押さえておくことで、良いことは継続すればよいし、悪かったことはそれをやらなければ成功確率を高めることができる。この視点を持つことは、経営を安定的に行うことに繋がります。

そのときに、成果や要因となる事実を定量的に把握していくことが「数字で経営を語る」ということです。
例えば、売上が目標を達成したのであれば、要因として「営業が頑張ってくれたから」とするのではなく「取引先数が目標の1.5倍だったから」や「取引先数は目標には届かなかったが、売上単価が目標の2倍に届いたから」といったように定量的に話を行います。
こうすることで個人の主観ではなく数字による客観に基づき議論が行われ、合意形成が取りやすくなります。

数字は客観性の高い共通言語ですので、「強くて愛される会社」の多くは経営者から社員まで数字に慣れています。なかには、決算書データが社内に共有されている会社もあるくらいです。

そこで、社長塾で行う2回の「財務分析」の講義を通して、「数字で経営を語る」経営者となっていただければと思います。

まず、2回の講義のなかで受講生の皆さまにお伝えしたことは次の3点です。

  • BS(貸借対照表)、PL(損益計算書)、CF(キャッシュフロー計算書)の読み方
  • 経営指標(総合力、収益性、効率性、安全性、生産性)の意味
  • 固定費と変動費の意味と損益分岐点の分析

これらは基本的な情報として知っておいていただきたい知識ですが、知っているからと言って使えるわけではありません。「数字で経営を語る」というからには「使いこなせなければいけない」ということで、2回の講義で財務分析のケーススタディを5題(1回目に2題、2回目に3題)実施いただきました。

財務分析のお題は、

  • 3期分の事例企業の決算書データの経年変化やベンチマーク(業界平均)との比較から見えてくる事例企業の問題点
  • 問題点に対する解決策の提案

が基本的な質問です。これらに取り組んでいただくことで「数字に慣れること」「財務分析の型を身に付けること」に取り組んでいただきました。

財務分析どころか「決算書を見たこともない」という方もおられたこともあり、前回の講義で扱った1~2題のケーススタディについてはかなり苦労されておられました。しかし、今回の講義で扱った3~5題のケーススタディについては慣れによるものなのか、比較的読み解くスピードや受講生同士の議論の質に対しても上がっているように感じました。

決算書には経営者の意思が反映されている、と私は思います。と言いますのも、例えば売り上げが落ちてきたときに、経営者は必ず何らかの手を打ちます。それが本業を信じて投資を継続するのか、あるいは本業に見切りをつけて新規事業に乗り出すのか。はたまた、営業外の活動により、本業のマイナスを埋めようとするのか。それらは決算書から読み解くことができます。

冒頭で「成果と要因」の話をしましたが、成果は売上や利益です。それに対して要因は経営指標(例えば、売上高販管費率や総資産回転率、自己資本比率など)であったり、CF(投資キャッシュフローや財務キャッシュフローの変化など)といったところです。

「決算書は経営者の通信簿」と評されることがありますが、私はそれ以上に「経営者の意思決定や覚悟」まで見えてきます。「数字で経営を語る」ということは、「数字に魂を込める」ということと同義なのだと思います。

最後に、ベストセラー本である「日本でいちばん大切にしたい会社」シリーズの著者 坂本光司 氏の書籍「会社の『偏差値』」の中にある一節をご紹介したいと思います。

企業は、社会に迷惑をかけてはいけません。最大級の迷惑は、企業を潰すことです。企業倒産は、経営者はもちろんのこと、そこで働く社員とその家族を路頭に迷わせ、仕入先、外注先にも多大な迷惑をかけるなど、多くの人を不幸にするからです。ですから、企業経営で最も気をつけなければならないのは、「企業を危うくしないこと」です。
会社の「偏差値」(あさ出版)より

冒頭の稲盛和夫氏の「会計がわからんで経営ができるか」という言葉と同じく、数字の重要性を伝えてくれていますね。

それでは、今回はここまで。
次回も、宜しくお願い致します!ありがとうございました。

ご相談・お問い合わせはこちら
お問い合わせ入塾お申し込み
上部へスクロール