「なぜ、合併をしたいのですか?」を問いかけることから始めます。
- 合併の際に発生するであろう税金などのコストについては手当されていますか?
- 株主や取引銀行が抱く懸念事項を検討し事前に了承を得られていますか?
- 社長が持っておられる自社の株式に関する影響はありませんか?
合併や会社分割、株式交換や株式移転、事業譲渡などの組織再編を実行する際には、事業に関する許認可や契約、株主や銀行などの債権者、税金など、事前に多岐にわたって検討しなければならないのですが、このような問いに答えを用意できているケースは余り多くないようです。
合併することで“何が起こるのか”を認識できていますか?
そもそも「やりたいこと」を実現するために、組織再編を行うはずですが、組織再編によって、「やりたいこと」は実現できたとしても、他の面で望ましくない状況が発生することもあります。
例えば……
- 管理コスト削減のために合併よって会社を一つにしたところ、社員の処遇や組織風土が全く異なっていたため、その調整に時間がかかり、結局、期待していたほどコストが削減できず、組織風土も悪くなってしまった。
- 子会社の事業を取り込むために親会社と合併をすることにしたが、大手取引先との契約書を確認しておらず、合併後に取引についての再契約を交渉しなければならなくなってしまった。
- 事業の許認可を確認しておらず、合併後、許認可を取り直すまでの間、事業を行うことができなくなってしまった。
- 一丸となって事業の立て直しを図るべく、同業の親族の会社と合併したものの、相手側の株式シェアが高くなってしまい、経営権を確保することができなくなってしまった。
- 子会社の繰越欠損金を利用するために親会社と合併したものの、子会社株式を持っていたOB社員に親会社株式を持たせることになってしまい、その親会社株式の集約に苦慮することになってしまった。
など。
本当に合併で“良い”のでしょうか?
時期は“今すぐ”なのでしょうか?
こうしたケースを見てみると、次のことをもう一度確認してみたくなります。
- そもそも合併して良かったのでしょうか?
- 「やりたいこと」は合併でしかできなかったのでしょうか?
- 合併よりも良い方法はなかったのでしょうか?
- 今すぐ、合併しなければならなかったのでしょうか?
各社の社員の処遇や組織風土を維持しつつ、管理コストを削減するのであれば、合併ではなく株式交換の方が良かったのかもしれません。
再契約や許認可の再取得、シェア対策には時間がかかることもあります。確認・検討事項を洗い出し、スケジュールをしっかり立てて取り組むべきだったのでしょう。
貴社にとって最も望ましい方法を考えます
社長だけでは気付くことができない問題やリスクを指摘し、組織再編という手法にこだわらず、会社にとって最も望ましい方法を一緒に考え行動することが、専門家の使命です。
われわれアタックスグループは、70年以上の長きにわたり、業種も規模も異なる多くの顧問先の組織再編をご支援させて頂いています。
合併をしたいのだけれども、何か問題があるかを知りたい
「やりたいこと」があるのだが、どのような方法があるのかを知りたい
このように思われたら、是非私たちにご相談ください!